ストリートミュージシャンまたは路上ミュージシャンをご存知ですか?最近では街おこしの一環として、日本でも盛んになってきました。ここでは、世界および日本における路上演奏の実態と日本の有名な路上ライブ場所をご紹介します。
管理体制ばっちりの路上ライブ
ストリートミュージシャンのメッカ、ロンドンやニューヨークの地下鉄では、演奏するのに登録が必要です。登録にはオーディションがあり、演奏可能な駅も決まっており時間割もあります。特に人気の駅&時間帯はすぐに埋まってしまうそうです。地下鉄の利用客(潜在的なお客さん)も耳が肥えており、チップの量も演奏レベルによって違うそうです。さすが音楽の本場でもある世界の大都市は競争率も激しいですね!
日本の路上ライブ事情
1980年代の歩行者天国ブームに合わせて流行し始めた路上ライブですが、実は多くの場合、ミュージシャンは無断で演奏しているそうです!日本にはロンドンやニューヨークのように設備されたバスキング環境がないため、ミュージシャンたちは自分たちで見つけた人通りの多い場所で演奏しています。駅などの公共施設は責任者の許可が必要となりますが、許可を取るのもひと苦労。公害にならない範囲であれば、警察も黙認しているのが現状です。
街おこしとしての音楽
そんな中、街の復興と若手音楽家育成のために、路上ライブを推奨する都市も出てきました。「音街かしわ」は千葉県柏駅周辺での演奏許可を出しています。ミュージシャンは登録すると、規定内(時間は午前11時から午後10時30分まで、アンプや発動機は未使用、CDやDVDなど商品の販売は禁止など)であれば自由に路上で演奏する権利が与えられます。毎年秋には特別イベントも実施されており、柏出身のサンプラザ中野くん&パッパラー河合バンドなども参加しています。
地域密着型アーティスト
東京都が導入している「ヘブンアーティスト」制度は、事前に審査に合格すると、都内54施設72か所で行われるストリートイベントに参加することができます。年間を通して様々なイベントが実施されており、都民が多種多様なアート作品に触れる機会を増やすことが目的です。通常の路上ライブと違い、イベント内で演奏できるので、ミュージシャンはお客さんの注目を集めやすくなります。また、被災地支援も活動の一部となっているので、都民アーティストとして被災地イベントに参加することも可能です。